ここはかくれが、ふたりきり。

わたしがいて、あなたがいる。あなたがいて、わたしがいる。どちらが先かに意味はなく、このひとときに、ひとりになれる。

ドキッ! 〜パンクもあるよ〜 男一人、地獄の自転車旅行 Part1

何を思い立ったか、「伊勢神宮に行きたい」と言い出した。自分が←

特急などを使うのはお金が掛かるので、相棒(センチュリオンのクロスライン50)と共に。

で、思い立ったが吉日と言うことで早速ルートラボでルートを作成してホテルを手配して、あとは出発の日を迎えるだけとなった。この日、3/7。ホワイトデーの一週間前である。



その間、手に入れていた商品券(詳細は面倒なので割愛)でTIGORAの機能インナーを購入したり、

パナレーサーのミニフロアポンプ・交換チューブ・タイヤレバー(これらが非常に役立つことになるのだが、後述のお楽しみ)をアマゾンのレビューとにらめっこしながら購入したり、

ゼリー飲料やドリンクを三つずつ購入したりと、


着々と下準備を進めていったのだ。



さて当日。ルートはこちら

伊勢神宮に行きたいという本来の目的を達成する為に、本当は早朝三時に出立するつもりだった。

だったのだが。

睡眠欲を優先しました。

何の因果か、積み上げているものがバラバラになる夢を見たというオマケつき。不思議ですねえ。



結局朝の七時に出発。必要最低限に絞った(つもりの)、中学時代から付き合いがあるリュックを背負い、ウエストポーチをつけ、朝靄晴れやらぬ(興奮冷めやらぬ的な意味合いで)中、24号線を上狛の交差点までひたすら南下する。



楽しかった。軽快に風を切って走る気持ちよさはバイクの醍醐味だと思う。アベレージも22km/hあたりを出せていたので、計算(ルートラボはおそらく時速15kmで掛かる時間を計算している)よりも早く到着できそうだと感じた。

もし間に合えば、家族に赤福を送ろう。そんな孝行心を芽生えさせながら笠置を越えた。



地獄は、ここからだった。



斜度8%のアップダウンをひたすらに、足が千切れるくらいに漕ぎ続け。

乗り越えた先には、先の見えない緩い坂が延々と続く。

ようやく山を降りたと思っても、フラットとはいえ、坂で酷使した脚で70km。

刻一刻と沈んでいく夕日。体温は容赦なく風に攫われていく。

鳥羽に差し掛かる頃には辺りは闇、寒さと疲労が相まって精神はもう限界寸前だった。

獣のように(比喩でもなんでもなく。一呼吸一呼吸を前に進む力に変えないともう1mmたりとも進めないくらいだった)呼吸をし、

闇に塗りつぶされた道を、バイクのライト一つで懸命に抗いながら切り裂いてゆく。



観光も糞もへったくれもない。ただホテルに着けばいい。当初の目的などとうの昔に疲労に上書きされていた。

食料を買おうと考えていたぎゅーとら(三重の地元企業だろうか。こっちでいうナルックスみたいなものだろう)が見えた瞬間、喜びよりも、やっと着いた、という思いが先に来た。

そこからホテルは30秒と掛からない距離なので、晩御飯とお菓子を買い込んでホテルになだれ込んだ。



そして弁当を食べたのだが、不味い。カップラーメンも食べる。不味い。甘いドーナツ。そこそこ。かやくごはんのおにぎり。微妙。

いや、決してぎゅーとらのお弁当が不味いという意味ではない。自分がおかしくなっているのだ。あまりにも激しすぎる運動、これまでに口にしてきた物がゼリー食だけだったということが原因なのだと思う。

あれだけ物を美味しく感じられなかったのはこれが初めてで、自分自身も驚いていた。



ロードイン鳥羽というホテルで、そこには大浴場があったらしいのだが部屋から動く気になれなかった。ちと残念。






実は、鳥羽へ向かう途中、パンクしていたのだ。

初めてのパンク修理だったせいで手間取ってしまったのが、到着時間を遅らせてしまった要因かもしれない。

何か後輪の感触が変だ。信号で停止したときにちらりと見ると、アチャー(つД`)





翌朝には筋肉痛もなくすっきりした状態で出発できるかと思いきや……?

Part2、乞うご期待!




〜一日目の記録〜

距離:156.11km

Av:16.8km/h

Mx:34.0km/h

Cal:1766.0

Time:9.14.56(←サイクルコンピュータのタイム)

実働:12.10.32(←ストップウォッチのタイム)